看護師の免許をとるには看護師国家試験に合格しなければなりません。看護師国家試験は看護師養成課程を経ている人が対象で、「看護師に必要な知識が備わっているかどうか」を確認するものです。合格率が非常に高いのが特徴ですが、100%ではありません。必ず合格を掴みとりたいなら出題傾向を押さえて勉強するのがポイントです。また、目安となるボーダーラインを知っておくと、自分の実力と比較して合格までどれくらいの点数が必要なのかを把握できます。
まずは出題内容から見ていきましょう。看護師国家試験は看護師として必要最低限の知識が備わっているかどうかが問われます。足きりがあるわけではないため合格率が高いのが特徴です。試験は「必修問題」「一般問題」「状況設定問題」の3種類から構成されています。試験時間は午前と午後合わせて5時間20分ですが問題数が240問と多く、1問にかけられる時間はわずか1分強です。スピーディーに解いていくことを意識しなければ時間切れになってしまいます。
試験の出題傾向をあらかじめ把握しておけば、勉強も効率よく進めることができます。ここ数年は問題数や合格基準に大きな変化はありません。ただし、視覚素材を利用した問題が増えるなど「問われ」方は変化しています。また、2019年以降は複数科目の知識を統合する能力も問われるようになり、選択肢もベーシックな形ではなくなりました。短い時間内で正しい解答を2つ見つけなければならない五肢択二の問題も増え、難易度が上がっています。
看護師国家試験は落とすための試験ではありません。合格基準点であるボーダーラインを超えていれば合格となります。大体どれくらいがボーダーラインなのか、具体的な数値を見ていきましょう。必修問題のボーダーラインは40問以上です。これは毎年同じで変動することはありません。一方、一般問題と状況設定問題は毎年点数が変動しているので注意が必要です。過去10年間の点数を見てみましょう。一番高い点数は167点、それに対し一番低い点数は142点、と大きな開きがあります。
試験に合格しても就職先が決まっていなければ看護師として活躍できません。看護師の求人は膨大にありますが、希望を伝えるだけで条件に合った求人を絞り込んでくれる転職エージェントなど便利なツールを活用するといいでしょう。
試験対策に有効だとして多くの人が活用しているのが問題集です。問題集は様々な会社から出版されていますが、解説が充実しているものを選ぶようにしましょう。解説をよく読むことで理解が深まり、同じミスを繰り返さなくなります。
看護師国家試験はここ数年大きな変動はありません。ただし、写真などの視覚素材を利用した問題が増えてきています。問題数はそれほど多くありませんが、確実に点数を獲得するために教科書や参考書の資料写真にもよく目を通しておきましょう。